実話風

誰もいないはずの駅

それは今から20年ほど前、2005年の夏の夜のことだった。東京都の郊外、都心から電車で1時間ほど離れた小さな駅に、私は降り立った。駅の名前は覚えているが、ここでは伏せておく。終電間際の時間帯で、ホームには誰もいなかった。薄暗い蛍光灯がチカチ...
ホラー

異界の駅に響く足音

数年前の夏、大阪府の郊外にある小さな駅での出来事だ。その日は夕暮れ時で、空は茜色に染まり、どこか寂しげな雰囲気が漂っていた。私は残業を終え、終電間際の電車に乗るため、普段あまり使わないローカル線の駅へと急いでいた。駅に着いた時、ホームには誰...