平成時代

怪談

夜の廃校で聞こえる足音

平成の初頭、石川県のとある小さな町では、古い小学校が閉鎖されることになった。町の人々はその学校を「廃校」と呼び、夜になると訪れる者などいない場所だった。ある晩、私はその廃校に用事があり、夕暮れ時に訪れた。校舎はすでに荒れ果て、窓ガラスには蜘...
怪談

雪原の足跡

平成のある冬、北海道の辺鄙な村に住む男がいた。男は毎晩のように雪原を歩き、村の人々とはほとんど口をきかなかった。ある晩、男はいつものように雪原を歩いていたが、突然、自分の足跡以外にもう一つの足跡が続いていることに気がついた。それは彼の足跡と...